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保険の満期について知っておくべきこと

保険について話すとき、「いつまで保険の効力があるか」「いつまで保険料を支払うのか」は非常に重要です。これらは「満期」とも言われます。「保険の満期」について、改めて勉強してみましょう。

保険の満期の定義とは

「保険の満期」とは、単純に「保険期間の終了」と考えてもよいのですが、保険の種類によって、意味合いが異なる場合があります。

【定期型の生命保険の場合】
…契約時に定めた保険期間が終了するとき/継続するには契約の更新が必要になるとき
【貯蓄性のある生命保険(養老保険など)の場合】
…契約時に定めた保険期間が終了するとき/「払込満了」のとき

「満期」の意味合いが異なるとはいえ、保険の効力がなくなる点は同じです。

満期を迎える前に

継続の手続きをしなかった場合、満期以降は保険が機能しません。再び保険を契約するまでの無保険期間に、万が一のことが起こらないとは限りません。そういった不測の事態に備えるために、現在の保険が満期を迎える前に、そのまま更新するか、保険を見直すかを検討しましょう。

満期保険金について

満期保険金とは満期を迎えたときに保険会社から支払われるお金のことです。保険によっては、実際に支払った保険料よりも大きい額が支払われることもあります。ただし、どの保険にも満期保険金があるわけではなく、貯蓄性のある保険だけが満期保険金が支払われます。生命保険における、満期保険金がある代表的な商品は、養老保険です。

養老保険
定期保険のようにあらかじめ決められた期間の保障があり、その期間を終えた時点に満期の保険金を受け取ることができます。被保険者の生存・死亡に関わらず保険金が支払われることから、養老保険を「生死混合保険」と呼ぶこともあります。

  • 被保険者が満期日以前に死亡した場合
    …保険金受取人が「死亡保険金」を受け取る
  • 被保険者が満期日の時点で生存している場合
    …満期金受取人が「生存給付金」を満期保険金として受け取る

なお、死亡保険金と生存給付金(満期保険金)は、同額です。

満期保険金を受け取ったときの税金

満期保険金を受け取った場合、契約者と受取人の関係によって、保険金にかかる税金の種類が変わります。

(1)契約者と受取人が同じ人…所得税・住民税

契約者と受取人が同じ人の場合、受け取る満期保険金は「一時所得」となり、「所得税・住民税」の課税対象となります。

▽計算式
(満期保険金+配当金-払込保険料総額-特別控除50万円)×1/2=一時所得の課税金額

受け取った満期保険金と配当金の合計額から、払込保険料総額を引いた金額が50万円以下の場合、税金は発生しません。

【例外:源泉分離課税となる場合】
保険が5年以内になる一時払養老保険などの「金融類似商品」に該当する場合は、「源泉分離課税」となります。源泉分離課税とは、他の所得とは分離して考えられ、税金は一定の税率で徴収されます。この所得を受け取る時点で、源泉徴収によってすでに税金は差し引かれています。

満期時の受取金額(配当金を含む)と払込保険料との差益に、次の税金がかけられます。

  • 所得税15%
  • 復興特別所得税0.315%(平成25年1月1日~平成49年12月31日までの間)
  • 住民税5%

計20.315%の税金

(2)契約者と受取人が違う人…贈与税

満期保険金から基礎控除額である110万円を引いた金額が、課税所得となります。

▽計算式
満期保険金-110万円(基礎控除)=課税所得

課税所得に所定の税率をかけた金額が、最終的に税金として引かれる金額です。

まとめ

満期を迎えるときは、その後の保険についてじっくり考える良い機会になります。保険の契約当初に比べて自身や家族にも変化があるかもしれません。人生設計を改めて考える良いきっかけになるでしょう。

(2016年5月作成)

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