世間の動向は、何かを決める際に良い判断材料となります。保険を検討するときも、世間の人々がどの程度保険に加入しているか気になるものでしょう。公的な資料を用いて、国内における保険の加入率や保障額について分析していきましょう。
生命保険に加入している人の割合はどれほどでしょうか。
<図表1>世帯加入率の推移
(生命保険文化センター 平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」)
平成27年は、民保(民間の保険)、簡保(簡易生命保険。郵政民営化以前の「日本郵政公社」で取り扱っていた生命保険)、JA、県民共済・生協など、すべての生命保険への加入率は89.2%。その中でも、民保への世帯加入率は78.6%と、非常に高い数値となっています。
全体を見ると、約9割の世帯が生命保険に加入しているということです。多くの人々が保険の必要性を認識していると考えられる結果でしょう。また、民保への加入率が増えている理由としては、人々の細かなニーズに対し、保険会社がさまざまな保険商品を展開することでそのニーズに応じていることなどが考えられます。
民保の中でも特に加入率が高い医療保険・ガン保険の加入率を確認してみましょう。
<図表2>医療保険・医療特約の加入率(民保加入世帯ベース)
(生命保険文化センター 平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」)
平成27年の民保加入世帯(かんぽ生命を除く)における医療保険・医療特約の世帯加入率は、91.7%と、こちらも非常に高い加入率となっています。中でも、家族の大黒柱である世帯主の加入率は85.1%と、配偶者の69.6%に比べて高めです。
世帯主の多くは家計を支える人であることから、経済的なリスクの回避を目的とした加入者が多いと想定されます。
<図表3>ガン保険・ガン特約の加入率(民保加入世帯ベース)
(生命保険文化センター 平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」)
平成27年の民保加入世帯(かんぽ生命を除く)におけるガン保険・ガン特約の世帯加入率は60.7%となっています。前回(平成24年)と比較すると若干加入率は減少していますが、平成15年から比較していくと、緩やかな増加傾向にあります。これは、近年のガン患者数の増加も大きく影響しているでしょう。
<図表4>世帯の普通死亡保険金額
(生命保険文化センター 平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」)
被保険者が病気や予期せぬ事故などで亡くなった場合に支払われる契約上の保険金を、「普通死亡保険金」といいます。民保の普通死亡保険金額の平均値は、平成27年において2,335万円となっています。
<図表5>世帯年間払込保険料
(生命保険文化センター 平成27年度「生命保険に関する全国実態調査」)
民保の平成27年の世帯の平均年間払込保険料は37万円。1カ月あたり3万円程度となっています。
生命保険未加入のリスクとは、予期せぬ事態が起きたときに、それまでの生活が脅かされる可能性が高くなってしまうことです。突然、働くことができなくなったり、日常生活に高額なお金が必要になった場合に、それらを補えるほどの貯蓄や収入源がなければ、ライフスタイルを変える必要に迫られます。
そういったリスクを防ぎ、自身や家族の生活を守る選択肢のひとつとして、保険に加入する人が多いのです。
養うべき家族がいる場合は特に、家族の将来を考えてもさまざまなリスクに備えておきたいものです。自分と家族のために最低限必要な保障とは何かということをしっかり考えながら、過不足のない保険を選ぶことで、自身や家族の将来を守ることができるでしょう。
(2016年5月作成)
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